HEPtech     - ROOTのインストール -
トップページ | Tips | Topics
<ROOTのインストール>

 高エネルギーの研究において汎用的の用いられる解析ソフトROOTのインストールについて説明します。

 ROOTはFinkからもインストールできますが、更新速度や新しいライブラリ充実などの理由から、 CERNのROOTのサイト(本家)からコンパイルされたバイナリを拾ってきます。 左メニューから「Download Binaries」を選び、右ページの「Pro」へと進みます。 ちなみにProは安定板、Devは開発版という意味なので、Proがrecommendedされています OS、CPUアーキテクチャ、Cコンパイラの組み合わせを選んでダウンロードします。 Macな人はもちろんOSはMacOSX、コンパイラはintelコンパイラな人はまずいないと思うのでgcc、 CPUアーキテクチャは、PowerBookな人はPPC、MacBookな人はIntelです。

 ダウンロードしたtar.gzを適当なところに展開します。 例として私は、~/local/root/root_v5.24.00 として展開して、~/local/root/pro でリンクしています。 このようにすればROOTをアップデートする時などに、 同様に展開してリンクを張り直すだけで、安全に環境を移したり戻したりする事ができます。

 次に環境変数の設定を行います。 まずbashな人は.bashrcに "export ROOTSYS=~/local/root/pro"とします(上記の私の設定の場合)。 さらに続けて"export PATH=${ROOTSYS}/bin:${PATH}"として、PATHを通しておきます。

 さて次はライブラリのパスの設定な訳ですが、ここで少し前置きを。 UNIX系(含:Linux)ではLD_LIBARARY_PATHという環境変数がこれに該当します。 一方MacOSXでこれに対応するものは、DYLD_LIBRARY_PATHです。 この環境変数にライブラリが見つかった場合、デフォルトのパスよりも優先して使います。 しかしMacPortsで様々なライブラリを追加したり、自前であれこれビルドしたりしていると、 デフォルトのパスに含まれるものを後から別に追加してしまっている可能性があります。 これが原因となり、今まで動いていたものが突然動かなくなったりする恐れがあります。 (実際過去に、ライブラリがコンフリクトを起こして不具合を起こす問題があった) そこで代わりに、DYLD_FALLBACK_LIBRARY_PATH を用いる事をお勧めします。 これはデフォルトのパスに見つからなかった場合、指定のパスのライブラリを用いるという設定です。

 長い前置きになりましたが、続いてDYLD_(FALLBACK_)LIBRARY_PATHの設定をします。 上と同様にbashな人は、.bashrcに"export DYLD_LIBRARY_PATH=${ROOTSYS}/lib:${DYLD_LIBRARY_PATH}"を追加します。 これで基本的なROOTの設定は終了したので、ROOTを使う事ができるようになっていると思います。

 さらに凝った使い方をするなら、.rootrcでDynamicPathやMacroPathを設定したり、 rootlogon.C/rootalias.C/rootlogoff.Cをはじめとする自分のMacroやライブラリを作成するなどの手順になりますが、 これらはROOTの使い方の方に譲ることにします。
2005-2017 HEPtech All rights reserved. Link/Unlink free.
inserted by FC2 system